エピローグ 
こうして初めての四国八十八ヶ所巡りは終わった
今回の旅は言ってしまえば親の遺言の後始末にかこつけた旅ではあるが
未完成の納経帳は父が最後に残してくれた旅のきっかけともいえるかも知れない
父とは共にバイクであちこち旅をした 小さな排気量のバイクでも旅が出来ることを父が教えてくれた
だから軽自動車で遠くに行くことも思いついた そして今こうして旅を続ける自分がいる・・・
粗野でがさつな親だったが それでもわたしにとっては良い父親だった
その父に「なにかしてやろう」などとはおこがましいが この納経帳が全部埋まれば 
少しは恩返しになるのではないかと 愚息は考えているw

同行者の「ふ」氏も 観光気分のようで実は重い事情を抱えている
わが国で100万人もの人が罹患している病と闘っているのだ
四国は「ふ」氏とわたしの共通の趣味である「水曜どうでしょう」という番組の舞台という姿を借りて
「ふ」氏をこの旅に引き出してくれたのかも知れない

次の四国への旅立ちはいつになるのかわからない
だけど 一生をかけて「結願」を目指すことだけは間違いないようだ・・・・