2009.05.13 第八日目 東の果てへ 千歳→納沙布岬
2009年5月13日

6時00分 起床

今朝の車窓

じっとりとした湿気が
窓越しに伝わってくる

天気は小雨
6時32分  発

6時53分
セイコーマートに寄り
おにぎりを一個買う

7時03分 発
昨夜の別れ際に
おるふぃあんなさんが
手製の
ギョウジャニンニクと
サンマのマリネを

手渡してくれた

ギョウジャニンニクは
ニンニクのようなニラのような
不思議な味で
一度食べたら病み付きになる

スタミナつけるには最高だ
この日一日の良いおかずとなる
7時32分

夕張市の駐車場 着
洗面を済ませる

夕張の町は
どことなく
くすんでいた・・・・

かつてのにぎわいを
取り戻せるのだろうか
・・・・・・

7時44分 発
国道274号を東進する

千歳から納沙布岬まで約460km


たぶん今日中に着けると思うが
天候次第では途中の道の駅で
早めに車中泊したほうが
よさそうだ
8時40分 
道の駅 樹海ロード日高 着


日高山脈を眺望できる施設も
あった


ゆっくり見たかったが
大型重機を輸送する一団が
わたしと同じ進行方向へと
出発しようとしていた

この先は有名な日勝峠だ

峠道で前を走られてはたまらないので
早々に出発

9時46分 発
樹海ロードと言うだけあって
周りは原生林しかない

夏になるともっと鬱蒼としてくるだろう

険しい山間を縫って峠を登っていく

さすがに道路は整備されていて
追い越しレーンも数箇所あり
走りやすい

峠道らしいカーブや洞門が続く

トラックが前にいるので
速度は50km/hに届かない
ところもある


こればっかりは仕方がない
ようやく頂上付近が見えてきた
日勝峠の向こう側は十勝平野

いよいよ道東に入る
日勝峠の裏と表では
気候が急変することもあるという

雪は残っているが
幸い天気はおだやかになってきた


ゆったりとした下り坂を
帯広市方面に降りて行く
途中
昨日Getした生キャラメルを
冷蔵するために
帯広市内のDIY店
イエローグローブに寄り
クーラーボックスを買う


生キャラメルは
常温で1時間ほどで溶け始める

この先毎日コンビニに寄って
板氷(300円前後)を買っては
取り替えるという繰り返しで
なんとか広島まで
生キャラメルを持ち帰った
日高山脈が鮮明に望める

最高峰は幌尻岳で標高2052m
途中

10時23分

芽室町農協ホクレン
芽室第二給油所にて給油


走行距離 205.8km
13.00リットル給油
燃費15.83km/リットル

峠越えが響いたか?

国道38号線で
太平洋岸に出る


早くオホーツク海が見たい
12時51分
道の駅 しらぬか 恋問センター 着

きれいな海岸がある

ここで昼食にする
このあたりは
この豚丼
Thisの「この」ではなく
「この豚」というブランド名だ
 

たまり醤油と黒砂糖のたれに
つけこんだ豚肉を炭火で焼く
濃厚な味だ


13時24分 発
国道44号線に乗り
なおも東進

釧路の湿原地帯をちょっとだけ
かすめて通る
さあ
景色が笹の原に変わってきた

岬は近いぞ


それにしても広大な景色だ

どこまで行っても湿原と笹の原・・・
おお
あのでっかいのが灯台か?
16時20分
納沙布岬 着

ついにここまでたどり着いた・・・・


天気も良くて
北方領土がはっきりと見える
最東端である灯台まで行ってみよう
納沙布岬灯台
ここが
日本本土の一番東の端だ


ここを境界に
右が太平洋
左がオホーツク海だ
それにしても
あの塔はなんだろう?

展望台かな?

後で行ってみよう
その前に
望郷の岬公園に行ってみる
北方領土返還を祈念する施設だ

北方館・望郷の家に入る
丸い部分が北方館
四角い部分が望郷の家だ
二つの施設は繋がっているが
管理組織は違うらしい


設備は望郷の家のほうが
観察用の望遠鏡も
テレビ式のものなどがあり
若干北方館より良いようだ












望郷の家側にある剥製の展示
目線はみな
北方領土のほうに向けられている
来て驚いたが
北方領土はすぐ目の前だ
こんなに近いとは思わなかった
北方領土の古地図や
かつての生活の様子が展示
されている

このシーサーは
沖縄が日本に返還されたとき
一刻も早い北方領土の返還を祈って
沖縄から贈られたものだ
この公園周辺には
北方領土返還を祈念する碑や
モニュメントがたくさんある
極めて政治色の強いものもあるが
その中で
この石碑の句が一番心に響いた


一億の 切なる願い 島帰れ
この間近なる 岬に叫ぶ
北方四島をモチーフにした
巨大なモニュメント
平和の火が燃え続けている

このモニュメントが
返還記念のものに変わるのは
いつのことだろう・・・
さて
気になるあの塔に行ってみよう
平和の塔

入場料 900円

結構年季の入った建物だ


エレベーターで塔の上に昇る
地上97mからの眺めは
すばらしい


ちなみにこちらの望遠鏡は
一回100円

納沙布岬や望郷の岬公園
水平線に浮かぶ水晶島
勇留島 秋勇留島

間近に見える貝殻島の灯標


天気が良いと国後島も見えるそうだ
目を移せば
根室半島の雄大な地形も
楽しめる
美しい半島の景色にしばし
見とれてしまう・・・・
この建物の二階に
妙なアトラクションがある

その名も
ミステリアスランド

案内看板には
「納沙布丸で
恐怖と未知の世界へ」と
書かれているが・・・・

北方領土の生活を写した
写真パネルの展示の先に

・・・・・タイムトンネル?
薄暗い空間に入ってみると・・・・

なんとも昭和の香りがプンプンする
お化け屋敷だったw


橋がガタガタと揺れたり
へんなトリが岩壁から出てきたり


一部故障して
動いていないところもある

このチープさが
ますますノスタルジーをかき立てる
最後は熊(ラッコ?)の老夫婦が
北方領土の思い出を語り
返還を祈念する・・・・・


いったいどういうコンセプトで
作られた施設なんだ・・・

たしかにミステリアスだ!!
海産物を売っているお店で
かにのてっぽう汁を注文する


食事スペースでは
店のご主人と
地元の漁師さんたちが
集まって一杯飲っているところだ


観光客に気さくに話しかけている

店のご主人の話によると
今朝はここから灯台が見えないほどの
濃霧だったらしい
「午後からこんなに晴るなんて・・・・」と
言っていた

今回の旅は天気に恵まれてるようだ
かにのてっぽう汁
中にはカニの足が7本も入っていた
これでたったの500円
ご主人と漁師さんに話を聞く
貝殻島までの距離はわずか3.7km
そこと岸までの半分の距離が
境界線だという

信じられないほど狭い海域だ

今日は見えないが
ロシアの警備艇が頻繁に巡回していて
ヘタに近づくと容赦なく銃撃される
近年犠牲者も出ている

しかも入漁料として250隻の漁船で
年間一億円をロシアに
支払っているそうだ


ナビを見ても
北方領土の島々が映し出される
ほんとうにすぐそこにある
「となりの島」なのだ


「還せ」と言いたくなるのも当然だろう


漁師さんは明日も2時に起きて
漁に出ると言って帰って行った

歯舞まで戻りSSで給油
走行距離282.0km
18.70リットル給油
燃費15.08km/リットル

コンビニに寄り食料調達

18時15分
納沙布岬灯台のすぐそばの
駐車場に戻る

今日はここで車中泊しよう

コンビニで買って来た
大きなおむすびで夕食
二つ食べると満腹になった

ところでまた歌の話になるが

納沙布岬の歌の歌詞に

♪納沙布は〜
人情岬〜♪

・・・という部分がある
店のご主人や漁師さんを見ていると
「ああ、歌の通りだな」と
しみじみ思う・・・・
2009年5月13日
日本の一番東の端で寝る男になる


霧が出ると納沙布岬灯台は
霧笛を鳴らすことがある
沖にいる船に聞こえるくらいなので
その音はすさまじく大きいから気をつけろと
灯台の看板に注意書きがあった

夜中に大音響で叩き起こされないことを
祈りつつシュラフに潜り込む



日が暮れて月明かりがまぶしい

・・・・しかし天候は急変した
猛烈な風に
小石をぶつけるような
激しい大粒の雨

風に煽られて車体が揺れる

危機的状況だがこれも車中泊の醍醐味だ

こんな天気で
あの漁師さんは出漁したのだろうか・・・