3日目
鹿児島市内→長崎鼻→西大山駅
2009年12月30日
6時 起床
風呂に入って身支度をする

外は小雨が降っている
今日は好天は望めそうもないな・・・
昨夜はしたたかに飲んでしまった

ふつうあれだけ飲むと
朝は大変なことになるのだが
なんと今朝は二日酔いも無くスッキリしている

やはり「良い酒」と「楽しい席」は
悪酔いしないようだ

・・・日頃どんだけ安酒を飲んで
体調を崩しているか
改めて気づく

7時
朝食を摂りにフロント横のレストランへ
ごくありふれた朝食だったが・・・

やはり黒酢が一杯ついてきた
朝食を終えるとF氏が降りてきた
9時出発予定ということで
わたしはフロントでまったりすることにした


K氏も朝食を摂りに降りてきた
フロントのソファーに座ってぼーっとする
二日酔いも無くスッキリ・・・とはいえ
まったく酒が残っていないわけではないので
新聞や観光チラシを読みながら
ゆっくりと意識レベルを上げていく


フロントには
黒酢の販売ブースがある
わたしは黒酢が好きで
普段から市販のはちみつりんご黒酢などを
飲んでいるので興味はある

ここはひとつ買って帰って試してみよう
料理用の小瓶と
趣のある土瓶タイプのものを購入
9時になっても3人とも降りてこない
待っていると15分後にようやく降りてきた
どうやらK氏はホテルの枕が合わず
首を痛めてしまったらしい

9時30分 ホテル駐車場 発
F氏が運転 わたしが助手席
O氏が後部座席
K氏は荷室の特設寝台で回復待ち


雨はだんだん強く降り始めていた
一路 長崎鼻に向かう
佐多岬とは錦江湾を挟んで対岸に当たる

雨の鹿児島市内を南下する


市電の線路が続いている
線路の周りの緑は騒音防止に役立つそうだ

雨の街を行く鹿児島の市電
信号待ちでふと道端を見ると
火山灰専用の収集場所の看板を発見
やはり風向きによっては
鹿児島市側にも降灰するんだなぁ・・・
10時03分
ファミリーマート卸本町店にて
休憩

各自朝食を調達
わたしはうなぎむすびを買ったが
良く考えてみると昼に池田湖で
うなぎを食う予定だった・・・・


10時11分 発
雨が時々激しく振る
少し風も出てきた
これから風光明媚な
長崎鼻や開聞岳の傍までいくのに
この天気では撮影も
ままならないかもしれない


初日に運を使い果たしたか・・・・

途中
K氏の首の回復のためにドラッグストアに寄り
バンテリンを買う
遠くに壁のようなものが見えてきた

よく見ると石油のコンビナートだった
10時56分
道の駅 いぶすき 着
クルマがデカい上に
一般車の駐車スペースが狭いので
大型車のスペースに停める

篤姫バーガー
地鶏の串焼き
巨大物産コーナーと盛り沢山な道の駅

K氏もようやく起き出して歩いて建物に向かう
O氏は焼きたてパンを買い込んで
貪り食っていた・・・・


「おいどん」で勧められた
鹿児島限定の芋焼酎「薩摩維新」を
K氏が売店で発見
クルマで待機していたわたしも
さっそく買いに行く

11時20分 発
さらに南進

ボコボコと丸いカタチをした
山の連なる地形が現れる

・・・・雨はやんできたようだ
目の前に開聞岳出現
頂上は霧に隠れて見えない

長崎鼻に向かって一本道を進む
11時56分
長崎鼻の駐車場前 着


案内のおじさんが
「駐車場に誘導します」と:告げて
原チャリにさっそうと跨るが・・・・


キュルキュルキュルキュルキュル・・・・・
エンジンがかからない

ひとしきりスターターを回して
あきらめたのか
「すみません・・・
あそこの看板を入ったところです」と
指差し誘導
その看板の傍まで前進する
いくつも駐車場があり
「・・・・これかな?」と覗き込んでいると

ブィィィーン

さっそうと追い越していく原チャリが一台

おじさん号 エンジンかかったー!w

おじさんに誘導されて無事駐車場へ入る
駐車場に入れるとおじさんが券をくれる
そこに書かれたお土産物屋で買い物をして
その券にスタンプをもらうと駐車場はタダ・・・
というわけだ
別に何千円以上買えというわけでもないので
客もお店もありがたいうまい商法だ
振り返ると開聞岳が頭を出している

おじさんはまた
キュルキュルキュル・・・・・と
スターターを回し続けていた


見ると観光客はいるものの
人数は少ない
お土産物屋さんは年末とあって
閉店しているところも多く閑散としている
下り坂になっている長崎鼻への道

・・・・むかし家族旅行でここへ来た時
「人間の干し首」を展示している施設があった
恐る恐るその黒ずんだ小さな首を覗き込んだ
思い出がある

さすがにもう
その施設はなくなっているようだ
いくら客寄せとはいえ
人間の干し首はしゃれにならない

・・・・でも実は
まだ残っていることをちょっと期待していた
このにしき屋で買い物をすればよいのだな

四人とも勝手に「にしき堂」と呼んでいた
お土産物屋街を抜けると
視界が一気に開ける


太平洋の水平線が広がり
かすかに潮の香りがしてくる
国立公園 長崎鼻

雨もやみ 海辺なのにとても暖かい
・・・・つい数分前まで
霧の帽子を深々と被っていた開聞岳も
ほんのひと時だがその全貌を見せてくれた


移動中は大荒れだったのに
目的地に着くと天候回復


天気に関する幸運はまだ続いているようだ
F氏とK氏は撮影に余念がない
ここにも方位盤があった

北緯31度はエジプトのカイロ
インドのニューデリーと同じ緯度だ
太平洋に向かって左側は岩礁帯になっている
釣り人もいるようだ
・・・・と
目を放した隙にO氏は海洋生態調査(?)に
向かっていた
水平線の雲間から太陽の光が差してくる
長崎鼻灯台へ続く道
周囲はさほど高くはないが崖になっている
・・・・いつの間にか岩礁帯から上がってきたO氏
また頼みもしないのに崖っぷちに立って
ポーズをとっている

このまま蹴落として
火曜サスペンス劇場にしてやろうか・・・・
ハート型の岩を発見
灯台の手前にあるので探してみてはいかが?
灯台の先も岩礁帯になっている
ここが「鼻」の部分だ


「鼻先」までコンクリートの簡易道が
続いているが
所々破損しているのでご用心
全体は溶岩で出来ている
岩がゴロゴロしているというより
ペースト状の溶岩を広げて作ったような感じだ

岩の窪みには
さまざまな模様の貝殻や軽石なども落ちている


潮溜まりにはカニやタコを確認したと
海洋生態調査(?)班からの報告もあった
溶岩なので足元はゴツゴツとして歩きにくい
場所によってはこんな穴も開いているので
岩場の歩行にはご用心
振り返ると
灯台付近とは全く違った荒涼とした風景
F氏は岩陰に伏せて撮影中

狙撃してるように見えるのは
彼が元自衛官だからだろうか
K氏はプロらしく安定した構えで
開聞岳を撮影中
長崎鼻灯台
テラスがついていたりして
なんともおしゃれな灯台だ


しばらくすると
日が差し始めた


・・・・暑い
とても上着を着ていられないほど
暑くなってきた

わたしはジャンバーの下に黒い服を着ていたが
ジャンパーを脱いでも黒い服に日光が集まり
じりじりと焼けるような暑さになってきたので
たまらずそれも脱いでTシャツ一枚になる



くどいようだが
明日は大晦日だ・・・
にしき屋で買い物をして券にスタンプをもらう
表で休憩していると日差しが弱まり
風が吹き始めた

ここでやっと冬の装いに戻る
「ばんぺいゆ」という名のでっかい柑橘類を
販売していた

わたしは「おいどん」で勧められた
生鰹節を購入


常温で長期間保存できる
酒のつまみにもってこいなので
未だに一本温存している
でっかい柑橘系は苦手なので
桜島小みかんを買う
無人市のものより甘かった


13時36分 発
ここから池田湖に向かう予定だったが
道端に気になる案内看板を発見した

「JR日本最南端の駅 西大山駅 
ここから5km」とある

これは行ってみるしかあるまい
13時43分
西大山駅 着

これがまた絶景の無人駅だった
寄り道大成功

目の前に広がる
菜の花畑と開聞岳のコラボレーション
誇らしげに立つ日本最南端の駅の標
多くの観光客が開聞岳をバックに
この標を撮影していた


順番に入れ替わりながら撮影するのだが
やけに時間のかかっている人がいる・・・
なにをしているのかと思ったら
自分の飼っているセキセイインコを手に乗せて
撮影していた・・・・

この人たち
全国でこういう写真を撮っているのかも
しれないなぁ・・・・
まっすぐに伸びる単線の線路
あー
旅情を感じますなぁ・・・・
菜の花畑と開聞岳の風景を切り取るK氏

空が青ければもっと山も映えるのだが

だんだんどんよりとした天気に
戻りつつあった・・・・
わたしも何枚か撮ってみた
これがわたしの開聞岳のベストショット