二日目 2009年4月1日 
室戸岬→蒲生田岬→松山堀江港→阿賀→自宅
2009年4月1日
6時11分 起床

うん
熟睡できた
風邪もなんだか少し良くなった感じだ

身を起こして外を見ると
目の前が海だった
歯磨き・洗面を済ませて
潮風に当たって目を覚ます

あと13kmで室戸岬だ

6時45分 発
今日は天気が良さそうだ

国道55号線をさらに南下する

途中でコンビニがあったら
立ち寄って朝食にしたいが・・・
もうすぐ室戸岬のはずだが
灯台らしきものが見えない

・・・あ、
今コンビニがあったけど
通り過ぎてしまった
6時58分
室戸岬駐車場 着

おや?
ここからも灯台が見えないな・・・・

そういえば前に友人達と来た時も
灯台を見つけられなかった

海岸のほうにあるのだろうか?
それでは歩いて行ってみよう

ビーチコーミングをしながら
ついでに太平洋の荒波の写真を撮りたい
歩いて波打ち際まで行く
いい感じで波が岩に砕けている

・・・あ!
カメラの電池がないー!!
今入ってるので手持ちの電池は終わりだ
と、いうか、サンヨーエネループなのに
充電器を忘れたw

さっき通り過ぎたコンビニまで一旦戻って
朝食と電池を仕入れよう

7時10分 駐車場 発
7時15分
ヤマザキディリーストア 着
朝食用のパンとなにやら古臭い黒電池を買う
新しいデジカメは単三電池二本で動くのだ
専用バッテリーの薄型カメラより
少々大きいが単三電池使用可能のカメラの
方が旅先では実用的だ

7時30分 発
室戸岬駐車場に引き返す途中
丘の上に続く急な登り道を発見
看板を見ると「室戸岬灯台」と書かれている

なるほど
丘の上にあったのか

急勾配を駆け上り
7時35分
室戸岬灯台駐車場 着

四国八十八箇所二十四番札所
最御崎寺(ほつみさきじ)の駐車場でもある

灯台に続くお寺のそばの登り道を進む
下りに差し掛かると
桜の枝の間から灯台が見えた
室戸岬灯台
背は低いけど瞳キラキラの美少女タイプだなw

なるほど
この背丈では下から見えないわけだ

バックには太平洋の水平線
しばし景色を堪能し
来た道を戻る

苔むした石垣と樹木と桜の花が
不思議な調和を生み出している


・・・おや?
さっき電池を入れ替えたばかりなのに
もうバッテリーの警告表示が出てる・・・

どうやら電池が古過ぎて劣化しているようだ

まあ
こんな漁村の唯一のコンビニ
みたいなところで売ってる
黒電池ではそういうこともあるだろう

せめてアルカリ電池にしとけばよかった
最御崎寺の仁王門
・・・なのだが
肝心の仁王様は「あ」も「うん」も
修理中で不在w

7時56分 駐車場 発
8時
再び室戸岬駐車場 着

今度こそ太平洋の荒波を撮ってやる!

ザッパーン!

うむ
いい感じで撮れたw
しばしビーチコーミングに夢中になる

波打ち際に落ちてる珊瑚のかけらを拾い
いくつか選定して持ち帰る

穴の開いたのは
ペン立てとして活躍している


海綿もひろった

前に来た時はでっかいヤドカリを拾ったw
中でもベスト オブ ベストはこれだろう

自然の造形とは思えない
なんとも色っぽいカタチをしているw



ナビの目的地を蒲生田岬に設定して
8時20分 駐車場 発
国道55号線を今度は北東に進む

今回元来た道を引き返さなくても済むのは
室戸岬だけだ
蒲生田岬方面へ

道は狭いけど見通しは良く
佐田岬より走りやすい
田んぼの真ん中を抜け
細い尾根道を通り
堤防沿いを進んでいく

途中
「蒲生田岬方面回り道」という看板が
あったのでそちらの指す
新しくて広い道に進む
駐車場までの最後の数百メートルが
クルマが一台やっと通れるくらいの道になる
10時25分
蒲生田岬駐車場 着


ちなみに4つの岬ともに駐車は無料だ

駐車場から歩いて蒲生田岬灯台に向かう
 
ここへ来るのは初めてだ

果たしてどんなところなのか・・・・
・・・おお!
あんなところに灯台が!!

こんもりとした小高い丘の上に灯台が
ちょこんと乗っている

まるでお子様ランチだw

なかなか面白いところじゃないか

丘の上に続くものすごく急な階段

・・・なんて角度だ!
転げ落ちたら確実にお星様だ

登るとさすがに息が切れた

ゼイゼイ・・・
蒲生田岬灯台

ついに最終目標GET!

灯台というより塔標かな?
でっかいキャンドルのようなものだ
それにしても知る人ぞ知る
マイナーな岬なのになかなかの絶景だ


切り立った崖がかっこいい
灯台からも遊歩道で繋がってるようだ

メジャー3岬では見られなかった風景だ
登ってきた方向を見ると
美しい半島の連なりが一望できる


もしかして観光の穴場かもw

ただし周りにはなんにもないので
景色を見るだけのスポットだ


正面には伊島・前島・棚子島の三島

島と岬の間の海面には黒い岩礁が転々と
顔を覗かせている

夜間の航行は危険な海域だ
蒲生田岬灯台はそんな海域を静かに
見守っている・・・・
ここから望む海も太平洋だ
遠くかすむ水平線をしばし眺める

長くて急な階段をそろそろと降り
駐車場へ戻る

ナビの目的地を松山堀江港にセット
10時52分 駐車場 発
ナビが先ほど通った「回り道」でないほうを
指示しているので試しに従ってみることにした

狭い道を進んでいくといきなりダートになった

・・・・ちょっと待て!
こういうのは「林道」って言わないか?


おまけに草や木が伸びて荒れ放題

たぶんこっちが旧道なんだろうな


トッポちゃんのナビは2008年度版に
アップデートしているので
あの「回り道」は最近出来たものらしい
う〜
かんべんしてくれ〜

クルマが痛む〜

20km/hほどでそろそろと進む

時々道端の草や木の枝が
ボディに当たっている


ガガガガ キィィー・・・

ひぃー!
キィィィーはやめてくれー!!
キズがつくー!!


ナビのバカぁぁぁー!!
なんとか無事に荒れた道を脱出

元オフロードバイク乗りとしては
あの程度の荒れ道に翻弄されたのは
屈辱だw

気を取り直して
国道55号線に戻る道を進むと
桜並木の川沿いに仕掛け網の列が見えた

・・・シラスでもすくっているのかな?
国道55号線に出て一路徳島方面へ北上

また雨が降り出した

フロントガラスを叩く雨音か激しくなってくる

と、思ったらいきなりカラッと晴れ渡る
四国の天気はいつもこうだ

途中
12時5分
小松島スタンドにて給油
走行距離 391.8km

24.01リットル 給油
燃費 16.31km/リットル
12時7分 発
この旅の途中
たくさんのお遍路さんを見かけた

みんな歩いている
壮年の方々に混じって
二十歳前後の若い人がたくさんいた

皆ひたすらに
ひとりひとりが
なにかを求めて

この遠い道のりを自分の足で
歩き続ける・・・

六根清浄 六根清浄・・・・

国道11号線に乗り換えて
一路松山を目指して西へ

そろそろ昼メシ時だ
せっかく讃岐にいるのだからうどんが食べたい

13時20分
うどん元匠 東かがわ店 着
釜玉の大と揚げ物をふたつ注文

コシのある太い讃岐うどんに
ダシ卵が入った汁のないうどん

あっさりしてうまかった

13時40分 発
松山までの国道11号線は
ダラダラ走るだけの退屈な道なので
正直好きではない
何度か通って懲りたので
四国に来る時はこの道を避けてプランを立てる


今回は愛媛まで行かないと
四国をほぼ一周したことにならないので
「リエゾン」のつもりで移動する

天気は晴れたり曇ったり
そして次第に向かい風が強くなってきた
これでは好燃費は期待できそうにない
そうしていると
クラッチペダルを踏んで戻す時に
ギーギーと異音が出るようになった
車中泊で発生した湿気が原因で
クラッチワイヤーのペダルとの接続部が
油切れを起こして発生する音だ

15時51分
道の駅 とよはま 着
クラッチペダルのワイヤーに注油

まともに立っていられないほどの
ものすごい強風が吹き荒れている


16時15分 発


不安定な天候は時折美しい姿を見せる
強風で揺れる梢に夕日が沈む


これでフェリーは出るのか?

・・・いや、ここまで強風だと
むしろ橋のほうが危ないかもしれない
19時54分
松山堀江港 着


依然として強風が続いているが
フェリーは平常どおりの運行らしい
フェリー乗り場のそばにある港屋という店で
夕食を摂る

ここは以前から気になるお店だったが
一度も入ったことはなかった
基本的には居酒屋のようだ

カツ丼+小うどんを注文 850円

食事終了後は
フェリーが来るまでクルマの中で待機

ナビのワンセグでテレビ番組を見る
フェリー代7200円は高速道路の
大幅割引もあって割高に思える
実際乗客も減っているようだ・・・

・・・広島から四国に渡る場合
しまなみ海道がなかった頃は
わざわざ瀬戸大橋を渡るより
フェリーで渡ったほうが早くて安かった
わたしたちにとって四国に行くために
フェリーに乗るのは四国へ上陸するための
儀式みたいなものだったのだ

だからこんな時代になっても愛着がある
乗るたびに過去の旅を思い出せるからだ

毎回思い出を運んでくれた
阿賀〜掘江航路への敬意を込めて
旅の帰路は船で〆たい
友人から携帯に電話がかかってきたので
話しているとフェリーがやってきた

21時30分 乗船


ひさしぶりの後進積み
(バックで船に乗せる)だった
心地よい船の大型ディーゼルエンジンの
脈動を聞きながら少し眠る
強風下なのに思ったより揺れない

受信状態の悪い客室のテレビでは
「8時だよ!全員集合」の特集をやっている

・・・そういえば
前回この船に乗った時も
ドリフターズを見たような記憶がある

ここはいつまでも変わらない
昭和の空間らしい
23時20分
阿賀港 着


国道31号線を西へ
見慣れた景色が続く

今回は期間が短かったので
前回の「無謀な旅」ほど
「帰ってきたー!」という感慨は薄いが
旅が終わる寸前のなんとも言えない
気持ちは一緒だ・・・

もうすぐ自宅だ

例によって少々強行軍だったが
良い旅だった

2009年4月2日
0時30分 自宅着


うにまんじゅうを一個食べて
眠りに着く

太平洋の夢を見た・・・・・




終わり
総走行距離 1328.4km
使用燃料 約85リットル
平均燃費 15.6km/リットル
予算 約3万5000円(高速道路通行料込み)
一日目へ