2日目 2014.8.13
 
熊本市内→熊本城→白川水源→広島
 
  7:30 起床 

天気予報を見ようとテレビをつける

・・・・な

なんじゃこの髪型はぁぁっ?!

熊本恐るべし・・・
  一階ホールで簡単な朝食を摂る

8:30 
ホテル 発


少し離れた駐車場まで歩く

パラパラと小雨が降りかかる

8:40

近郊の駐車場 発
駐車料金 1000円 
 
二の丸にある駐車場を目指す

堀端の道を進む

堀の内側には
官庁やNTTの建物が立ち並んでいて
一部は住宅も建っている
  9:00
熊本城二の丸駐車場 着

街中なので曇っていてもじわりと暑い・・・
   西大手門に向かって歩き始める

左手には広大な二の丸広場が広がっている

  天下の名城と名高い熊本城

小学校の修学旅行で来て以来だ

当時は子供だったので
お城にまったく興味がなかったから
ぜんぜん覚えていない

覚えているのは
記念の集合写真を撮った時
出来上がった写真に写った
端っこのふたりが半透明になっていて
ちょっとしたパニックになったことぐらいだ
  長くて高い石垣を撮影する「ふ」氏

「鉄壁の防御」というタイトルにしてもいいような
写真が撮れていることだろう

  大阪城の石垣も有名だが
あちらは大きな石がごつごつと積み上がっている
印象だった

こちらの石垣は
「隙間もなければ足をかけるところもない」と
いった感じだ


前者は権力を見せつける石垣

後者は人を絶対に入れない防壁
   西大手櫓門

ここに立つと
もうすでに無数の銃口と矢じりが
こちらを向いている状態なる
  ぐるりと狭間に囲まれた空間
十字砲火を食らわす気満々だ

これほど人の侵入を拒む建物も珍しい
  西大手櫓門をくぐり
西出丸と呼ばれる空間に出る

奥の櫓は戊亥櫓


石垣の上はまるで横一列の射撃場だ
  こちらで入場券を購入

入場料 
この後行く湧々座の入場を含めて 600円
   頬当御門からいよいよ入城
   宇土櫓の子櫓が侵入者の頭上を牽制する

「行儀よくしないと
どうなるかわかってるだろうな?」
・・・とでも言っているような威圧感

これですよ

これこそホンモノの城

入り口に「いらっしゃいませ」なんて
書いてある城は
焚き木にすればいいのだ!!
  石垣に囲まれ折れ曲がった通路を進んでいく

ちょっとしたダンジョン感覚だ
  本丸の裏側に出た

石垣の高さに驚かされる
わたしが攻め手なら
ここを見ただけで
「攻略ムリ!」の判断を下すだろう・・・
  重装甲の壁板に
狭間に石落としに忍び返し・・・・


やはり武闘派の城は一味違う

まさしく戦国の要塞だ
  宇土櫓

国指定重要文化財

3層5階地下1階
高さは地上19m

高さ20mの高石垣の上に建っている


他所なら
本丸と間違えられてもおかしくない
立派な城郭だ

熊本城内には明治時代まで
この規模の五階櫓が5棟存在したそうだ
  土台の形に添って建設された建物

うーむ
見事としか言いようがない
  土塀はしっかりと石の柱で支えられている

大砲などを撃ちこまれても崩落しない設計だ
  狭間をのぞき込んでみる

狭間は他の城址では
ただ穴が開いているレプリカも多い
この狭間は撃ち下ろし専用に作られた本物だ

横の射界は狭いが
縦の射界は意外に広く
この枠に入った敵兵を確実に倒せる

  宇土櫓の中に入る

みんな買物帰りではない
土足厳禁なので自分の靴を
入口で配られる袋に入れているのだ

中は薄暗く
飾りっ気ひとつない 
  緻密な宇土櫓の構造模型

櫓であり防壁でもあるため
壁や屋根は防弾・防火構造になっている
  窓からは空堀が一望できる

空堀は侵入を拒みつつ
侵入させてそこで殲滅するキルゾーンでもある
  城郭につきものの急な階段

これも防御構造のひとつだ

多く人が上り下りするため
段の角がツルツルに磨かれているので
スリップに注意

  宇土櫓から西出丸・二の丸駐車場方面を望む


とにかく広い

家臣の人たちは登城するのも
一苦労だっただろうな・・・
   宇土櫓最上階

広島城本丸の最上階より高い

空調設備がないので
開口部から吹き込んでくる生ぬるい風さえ
心地よい
  まるで宙に浮いているような子櫓

広い射界を持つトーチカのようだ

ほんの小さな櫓だが
小さいことが逆に破壊を困難にする
  宇土櫓を出て
本丸に近づく

石垣から大きく張り出した本丸は大迫力

宙に浮いているようにも見える
  熊本城といえばこの
美しい曲線を描く武者返し

これを見たかったんです

これはもう建造物でなく芸術品です
  どうです!
いいラインしてるでしょ?

この絶妙な反り上がりがなんとも・・・

うへ・・・

うへへへへ・・・



・・・・ついてきてますか?
   本丸のそばにある売店

熊本城グッズや地元のお土産物

それに
「ヤツ」のキャラクターグッズが並ぶ
  売店でいきなり団子を買う
一個 150円

馬刺し・辛子れんこん・いきなり団子が
熊本の三大名物

ぜひ食べてみたかった


包まれたラップを開けてみる
見た目餃子っぽい
  中は
甘さ控えめのあんこに
さつまいもをすりつぶしたものが重ねてある

これが意外にマッチして絶妙にうまい!

きめが細かいのでさつまいもの
のど詰まり感もない

軽い触感だからと言っても
そこはさつまいも
いっぱい食べるとお腹がかなり膨れそうだ
  石垣を拡張した痕跡のある場所

熊本城にはこうして増築した部分が
あちらこちらに見られる
  石垣に囲まれた空間を抜けて
本丸御殿に向かう 


セミが騒がしく鳴いている
  御殿の石垣の隅に
ぽっかりと開いた入り口

次はどんな仕掛けが待っているのだろう

攻め手のみなさんを退屈させない
数々のアトラクションでおもてなしされる

さあ
あなたはどこまで攻め込めるか?

・・・わたしはたぶん
門のところでリタイアだろう
  闇り通路と呼ばれる地下道
本丸御殿の下に当たる


これも防御構造・・・と
言いたいところだが
加藤清正が通路によって
南北に分れていた本丸に
通路をまたぐ形で本丸御殿を建てたため
ここを通らなければ本丸に入れない
構造になった

結果的に防御構造になったと言えるかも・・・
  本丸御殿からは
この闇り通路に降りる階段があり
いざというときはここを通って城外に脱出できる
構造になっている

出口付近で
侍のコスプレをした人が
「左側通行でお願いしまするー」と
交通整理をしていた

   本丸の正面に出た

熊本城といえば加藤清正を
思い浮かべるのが一般的だが
現在残る縄張りのほとんどが
細川家によるものだそうだ
清正が要塞化し
細川家が住みやすく改造した
  銀杏の巨木
熊本城は通称 銀杏城とも言う
  熊本城本丸の入口へ向かう

西南戦争の時
不審火で建物のほとんどが焼失したそうだが
残った石垣だけで一兵をも侵入を許さず
西郷隆盛率いる薩摩軍14000が
4000名の篭城する政府軍に撃退されたという

「おいは政府軍に負けたのではなか!
加藤清正に負けたのでごわす!!」と
西郷さんが言ったとか言わないとか・・・・

  熊本城 入口

石垣の奥に作られた重厚な門が
口を開けて待っている
  内部は熊本城や
熊本城にまつわる人物に関する展示物が
数多く並べられている

宇土櫓と違って
こちらの中身は頑丈な鉄筋コンクリートで
階段も広い

一部冷房の効いているところもある

みなその吹き出し口の下から
なかなか動こうとしなかった・・・・

暑いんだもの

お盆だもの!!
  熊本城天守からの眺め

宇土櫓があんなに小さく見える

敷地の広さだけでも十分な防御力だと思う

  熊本市内も一望できる

ちょっと天気が怪しくなってきたか・・・
  天気よりもっと怪しいものが・・・

銀行の建物に
巨大な「ヤツ」がこちらを見ている・・・・ 


夕べの「現地調査で」
我々は知ってしまったのだ

メジャーになり過ぎて
県民からの支持を失いつつあることを!
   これであなたも加藤清正!

立体顔看板はお子様に人気
  横から見るとこんな感じ 

お子様だけでなく
おじさまやおばさま
おにーさまおねーさまも
恥ずかしそうに顔を突っ込む
   「ふ」氏にも無理やりやらせる・・・

こっ・・・
怖いっ!!


実際の顔を出せないのが残念

その場にいた誰もがこう見えたであろう
イメージ画像でお送りします

「敵は本能寺にありって言ってみろ!」と
ムチャ振りをする
  本丸御殿に入る

ここも土足厳禁

殿様は本丸の天守閣に住んでいるわけではなく
普段は御殿で生活している

大広間は謁見や会議をする場所 
  建物の中で一番格式の高い
昭君之間 

壁から天井に至るまで
華美な装飾に包まれている
大台所

屋根の材木は松
換気用の天窓もある


無骨一辺倒の城内で
この建物だけ別世界のようだ
  最後に
熊本城のイメージキャラクター
ひごまるくんと記念撮影


さすが天下の名城
どこを見ても圧倒的だ

優美な姿の城も良いが
無骨さと機能美が放つ輝きは
飾られたものを凌駕する威力に満ちている
  ここから少し離離れた
桜の馬場へ向かうことにする

暑い最中
城の中をぐりぐりと歩き回ったので
桜の馬場まで歩いていく元気はすでにない
  無料のシャトルバスで
桜の馬場 城彩苑へ


ここにも「ヤツ」がいた・・・

・・・妹をおんぶして
傘をさした女の子が隣に立てば
ほかのモノに見えるかも・・・


  湧々座に入る
 

歴史文化体験施設だ
熊本に関する歴史をさまざまな展示物で
楽しむことができる

劇場も併設されており
熊本城を題材にした寸劇が披露されている

「か」氏はお殿様の馬のレプリカに跨って
みたものの
あぶみ(足をかけるところ)が無いので
足元が落ち着かない様子

   大名行列のジオラマ

よく出来ていて
正面から見ると
「オラが村に大名行列がやってきた」みたいな
雰囲気が味わえる
  床にプロジェクターで映し出された
現在の熊本城付近の航空写真

足で踏むとその場所に関する情報を載せた
アイコンが現れる 
  あるアイコンを踏んだり
地図の上を歩くと
昔の熊本城の地図に変化する 
  あるアイコンを踏むと
一面が池に早変わり

錦鯉がゆったりと泳ぐ

歩くと水紋が足元に広がって
ジャブジャブと音がして
実際に水の上を歩いている感覚を楽しめる


子供もお年寄りも
おっさん四人も
鯉を追いかけて
ジャブジャブと歩き回る
   湧々座を出て
ここでしばし自由行動

それぞれお土産を買ったり
かき氷を食べたりして過ごす

わたしはここでお土産に辛子れんこんを買った

中央の広場では
湧々座の役者さんと
熊本城の武将隊のメンバーによる
トークショーが行われていた
  再びシャトルバスで
頬当御門まで戻り
徒歩で駐車場に戻る

12:20 発

駐車料金 400円




  国道57号線を東進して
熊本市内を離れる

途中
肥後石油で給油
走行距離 231.8km
使用燃料 26.31リットル
燃費 8.5km/リットル

燃料代 3815円

国道57号線から国道325号線に乗る
阿蘇山の麓を駆け抜けていく
  最後の目的地は
白川水源だ

白川水源は阿蘇山の根子岳に発する
湧水量 60トン/分を誇る日本有数の水源

当然 名水百選に選ばれている

旧白水村にあり
豊富な水があるところに銘酒がある
焼酎の「白水」は全国的に有名だ
  14:00
白川水源 駐車場 着
観光地とは思えない閑散とした雰囲気


坂の真ん中あたりの左側に入口がある
  徒歩で白川水源に向かう

ぼたぼたと大粒の雨が降ってきた
ついに本格的に降り出したか・・・

入場は無料だが
「白川水源の環境保全のための協力金」として100円徴収される
 
白川水源のそばにある
白川吉見神社

約300年前に細川綱利がこの地を訪れ
その湧き水の清らかさに感動し
ここを白川水源と名付け
神社を建立して水を祀った

  こちらで飲料用の水を汲むことができる 

原水というと
チョロチョロと湧き出る水をちまちまと汲むので
時間がかかるイメージだが
ここは池なので仕事が早い

ペットボトルに詰められ
全国で売られているほどの名水

飲んでみると
全く癖のないピュアウォーターだった
  水汲み池の奥にある白川水源

砂の下からボコボコと湧き上がる

静止画ではわかりにくいので
下に動画を用意しました

 

白川水源 湧水の様子
(再生にはQuickTime が必要です)
  雨が激しくなってきたので
傘を持っていないわたしと「ふ」氏は
早々にクルマに撤退

15:00 発 


時間が押し気味になったので
来た道を引き返し熊本市から高速道路で
帰路に就くことにした

位置的には宮崎が近いのだが
宮崎県には高速道路がない
  谷の底から
噴煙のように湧き上がる霧


深い峡谷がゴウゴウと吠える

「さあ、もう天気が悪くなるからおかえり」・・・と
背中をそっと押されたような感覚になる

国道57号線を熊本市方面へと戻って行く
  なにか食べられるところを探しつつ
熊本市内を目指す

16:20
熊本インターチェンジ近くの
あずまラーメン 着

以前
「ふ」氏が寄ったことのある店らしい
  昭和チックな店内

・・・これは

大丈夫なのか?

若干の不安がよぎる・・・
  「か」氏がチャーハンと半ラーメンのセットを
普通サイズのラーメンに変更して注文したら
厨房の店員が間違って
半ラーメンを作ってしまったため

帳尻合わせでもう一つ半ラーメンが
やってくるという珍事発生


でも
ラーメンはとてもうまかった

後で熊本在住の方に
あずまラーメンは正真正銘の
熊本ラーメンであるとのお墨付きを頂いた

旅の最後に食べることができてよかった!


17:05 発
  熊本インターチェンジから
九州自動車道に乗る 


帰るぞー!!
  大粒の雨が降っては止み
少し晴れ間が出て
また降り始める・・・

最後に白川水源で降られたものの
全体的に天気は持ちこたえてくれた
  見たことのないナンバープレートをつけた
クルマを発見

U..S. GOVRNMENT(アメリカ政府)の下に
Nの文字と固有番号が並び
その下にFOR OFFICIAL USE ONLY
(職員専用)と書かれている

普段見慣れているアメリカ軍関係者の
Yナンバーとは明らかに違う

外交官かなにかの専用車かと思ったが
左下に小さくNAVYと書かれているので
アメリカ海軍の関係のようだ

・・・公用車なのか?

乗っているのはごく普通の日本人の
奥様だったが・・・

  大雨で速度規制がかかる

途中
二か所ほど渋滞に引っかかる

この先のサービスエリアで渋滞情報を

とる必要がありそうだ
  19:10
直方パーキングエリアで休憩


この先
岩国〜宮島SAの間が
事故で渋滞しているようだ


19:30 発
  ナビのVICS情報で
渋滞の現状をチェックしながら進行

いつまでたっても
岩国〜宮島SA間の渋滞が解消しない
これは相当大きな事故らしい
高速道路を降りるかどうか決断を迫られる

21:11
下松サービスエリア で休憩

21:30 発


ドライバーの「ふ」氏はだいぶお疲れのようだ
  現場に近付いても
渋滞が解消する気配がない
大野インターチェンジあたりでの事故のようだ

距離も稼げたので
岩国インターチェンジで高速道路を降りる

通行料金 8700円(中型車)

途中 11:02給油
走行距離 459.4km
使用燃料 42.02lリットル
燃費 10.8km/リットル
燃料代 6551円

見慣れた広島への一般道を
ゆるゆると走る
   11:13
「か」氏自宅近辺の
コンビニエンスストア駐車場 着

経費を清算する 
一人当たり 7000円

(道路代・燃料代・駐車場代)

11:30 発

11:35
「お」氏自宅前 着

11:40 発

12:50
自宅前 駐車場 着


長くて短い九州への旅
これにて終了

辛子れんこんを冷蔵庫に放り込んで就寝・・・・

END