一日目 2011年2月3日 いきなり逆打ち ぎこちないスタート
 
  2011年2月3日早朝

気温-4℃

駐車場に出るとトッポちゃんは
コチンコチンに凍りついていた・・・・
解氷スプレーを吹きまくりなんとか出発できる状態になる

06時30分 自宅駐車場 発
  06時39分 「ふ」氏宅 着
 

荷物を積み込んでいると「ふ」氏のお父さんが
出てこられて巻き寿司を手渡して頂いた
そういえば節分だったなぁ・・・・


06時49分 「ふ」氏宅 発
   「ふ」氏が運転する
助手席で地図を見ていると酔いそうになるのだそうだ

わたしは滅多なことでは他人にトッポのハンドルを
預けたりしないが今回は巡礼するだけでも
体力勝負になりそうなので任せることにした
  07時07分 いつもの西条インターチェンジ 通過
旅が始まった
  山陽自動車道を東に向かう

今回は瀬戸大橋で坂出から四国入り
今治からしまなみ海道で広島に出る予定だ
  四国八十八ヶ所の巡り方は
大きく分けて「順打ち」と「逆打ち」がある
「順打ち」は一番から順番に巡って八十八番でゴール
「逆打ち」は八十八番から逆に巡って一番でゴール

今回わたしたちはルートの関係上「逆打ち」を選んだ

「逆打ち」はいきなり難所続きなので慣れるヒマもなく
四国さんの洗礼を受まくることになるので過酷だ
そのかわり「逆打ち」は「順打ち」三周分のご利益があると言われている
一度きりしか巡らない人は「どうせならご利益三倍」と
「逆打ち」をする人が少なくない

また、「順打ち」の人も効率よく巡るために部分的に「逆打ち」をかけることがある
わたしの父のように行けるところだけツマミ食いして巡るのもアリだ
要するに巡り方は自由なのだ

  08時10分 道口パーキングエリア 着

休憩をとる
まだ寒いが日差しが出てきたので
少しは暖かくなるだろう

暖かくなってくれないと
高いところは凍ったままだ・・・

0821 発
  倉敷ジャンクションで瀬戸中央道方面へ
  08時50分 瀬戸大橋に入る 
  もやがかかって
四国方面は全く見えない

坂出インターチェンジから一般道に出る
通行料 2950円


綾川町に向かう
  四国に上陸した途端
急にトイレに行きたくなった!
しかもかなり切羽詰まっている!
こんなことは初めてだ
やっぱり運転してないから?

とにかく
「ふ」氏に緊急着陸命令を出す

偶然停まったところがなんと
神社の境内!!
こんなとこでしたらバチか当たるわっ!!
限界寸前になったその時
神社の裏に公衆トイレを発見!

助かった・・・

小さな神社なのにトイレがあるなんて
なんともありがたい偶然だった

この後
この事態を警戒して水分控えめの早めトイレを心がける
  巡礼の旅のはずだが
なぜか真っ先にうどん屋を目指す

もちろん予定の行動w

せっかく讃岐に来たのだ
食事はうどん三昧といきたい

「ふ」氏お勧めのうどん屋の看板が見えてきた
  09時33分 山越うどん  着

奥が製麺工場で
手前が店舗になっている
  店内の様子

職人さんが足踏みで生地をこねている

  わたしは月見うどん 300円と
鶏のから揚げ串 100円を注文

「ふ」氏は釜玉うどん 350円注文する

めちゃめちゃ安い!!
  つや、コシもちょうど良くのどごしも柔らか
だしが絶妙の塩加減で何杯でも食べられそうだ 
  丸亀はうちわの産地
お店の壁に所狭しと並べられている
  隣接する庭園にはおみやげコーナーがある

折からの讃岐うどんブームにより
平日にも関わらず
関西方面からも多くの客が訪れている
  暖かい日差しの下
ネコもひなたぼっこ

09時56分 山越うどん 発
  大泉さんの四国の道を表す名言

「工事工事 迂回迂回 高い高い」

この季節に四国に来ると
それを十分に実感できる

  香川県と徳島県の県境をかすめて通る
今回のスタート地点である大窪寺はもうすぐだ
第八十八番霊場 大窪寺   
  10時45分 大窪寺 着

初めて来たのに何度も見た景色

不思議な感覚だw
  お寺のそばの飛猿閣で遍路用品を買う
にわか遍路とはいえ
白衣はお遍路さんのユニフォームなので
最低限のアイテムは揃えたい

白衣 2500円
バッグ 2000円
納札 二束200円
般若心経経本 800円


「ふ」氏は記念品として白衣と笠を買っていた

「彼ら」もここで装束を揃えたのだろうか
  立派な仁王門 

「順打ち」の人はここがゴール地点

八十八ヶ所を周り切ることを「結願(けちがん)」という
わたしたちの結願の地は第一番札所の霊山寺だ

  格好だけは整ったにわか遍路
(笠は借り物)
緊張の面持ちで仁王門をくぐる
いよいよ始まった・・・・
  こちらが大窪寺本堂

巡拝の手順は以下の通り
山門前で一礼→手洗い所で手を洗い口をすすぐ
→本堂で灯明・線香を灯し納め札を納めて手順に従って読経する→大師堂に行って本堂と同じ手順で読経すろ→納経所に行ってご朱印(お納経)を頂く→山門を出たところで一礼

以上が正しい巡拝の作法だが
観察していると祈り方は宗派によって異なるようだ
かなり略式の人もいる
中にはロウソクと線香を供えただけで納経所に向かう人もいる

巡拝する理由は人それぞれなのでそのあたりは個人の心がけ次第といったころだろう

わたしも若干略式をとることにした

  八十八ヶ所のお寺にはこの小坊主の
看板が立っている
あの番組にちなんで仮に「一休さん」と名づけよう
かつては全部の寺にいたようだが
現在場所によっては
行方不明のところも多い・・・
できるだけ探してみることにする

お寺の情報
第88番札所 医王山 遍照光院 大窪寺
読み いおうざん へんじょうこういん おおくぼじ
宗派 真言宗
本尊 薬師如来
開基 行基
創建 養老元年 西暦717年


どうでしょう的情報

ロケ地 
T本堂前 
U来る途中の道端の看板(未到達)
V本堂前
  お寺でよく見かける五色の旗
六金色旗(ろっこんじきき)というそうだ

仏教を信じる人の旗印で世界共通らしい
  大師堂で般若心経を読む「む」

般若心経と光明真言とその場所のご本尊の真言だけの略式だ

お経は子供の頃暗記させられたので覚えてはいるが
声に出して読むのはすごくひさしぶりなので実にぎこちない
人前なので多少照れもある

体も「く」の字に曲がってますw
  お参りが終わったら納経所に行き
ご朱印をもらう

納経料は全寺一律
納経帳 300円
白衣 200円
掛け軸 500円 

スタンプラリーと勘違いしている人が多いが
(方法は別として)ちゃんとお参りしないと
ご朱印をもらう資格はない
  こちらは門前町側から上がる仁王門

四国のお寺はどれも1000年越えの
スーパー古刹ばかりなので

国宝や重要文化財に指定されていることが多い

こちらの仁王門も重要文化財だ
  駐車場への帰り道
お店のおばちゃんに葛湯を頂く
しょうがの味がビリリとしてとてもおいしい 
  ・・・・ので
つい買ってしまった

11時30分 発
第八十七番霊場 長尾寺   
  来た道を戻り長尾寺へ向かう
  11時50分 長尾寺 着
駐車代200円(納経所収め)


坂出の街の中にある広々としたお寺だ
  お寺の情報
第87番札所 補陀洛山 観音院 長尾寺
読み ぼだらくさん かんおんいん ながおじ
宗派 天台宗
本尊 聖観世音菩薩
開基 行基
創建 天平11年 西暦739年


どうでしょう的情報

ロケ地 
T・ U・V 本堂前


一休さん行方不明
  中央が本堂で大師堂は向かって右にある

長尾寺は三宝に載せた150kgの大鏡餅を運ぶお祭りで知られる

12時05分 発
第八十六番霊場 志度寺   
  12時25分 志度寺 着
まず目に入ってくるのは五重塔
  仁王門には巨大なわらじが奉納されている
  門も仁王さまも重要文化財だ
境内には曲水式庭園もあり
散策にはもってこいのお寺だ
  こちらは大師堂 
  大きな弘法大師の物語絵がかかっている
  こちらは脱衣婆堂

三途の川の渡し場で死者の衣服を剥ぎ取り
木の枝に掛けてその垂れ下がり具合で
生前の罪の重さを計るという婆さんだ

映画「釣りバカ日誌」で
西田敏行が扮して踊ってたような・・・・ 
  お寺の情報
第87番札所 補陀洛山 志度寺
読み ぼだらくさん しどじ
宗派 真言宗
本尊 十一面観世音菩薩
開基 藤原不比等
創建 推古33年 西暦625年


どうでしょう的情報

ロケ地 
T 仁王門
U 本堂前
V 仁王門
  仁王門を出たところにあるお寺には
平賀源内の墓所がある

12時45分 発
第八十五番霊場 八栗寺   
  高松琴平電鉄志度線の電車と並走する

次の八栗寺にはケーブルカーで上がることになる
  13時00分 八栗寺ケーブルカーのりば 着
  料金 往復 900円

車輌は昭和39年 日立製作所製
乗車定員 27名
運転速度 秒速3.35m
ワイパーは手動式w

傾斜長 684m
高低差 167mを
片道約4分間で運行

なんとも昭和チックなビリジアングリーンが魅力的
  実は八栗寺に来るのは3回目だ

近所の山田屋に
讃岐うどんを食いに来るたびに立ち寄っていたのだ

しかし今回はいつもと違って緊張感がある

  中間地点で下りの車輌と行き交う

鮮やかなオレンジ色

車内では登りの時は「いろはうた」が
下りの時は「シルクロードのテーマ」がBGMとして流れる

車輌は内外ともによく手入れされていて
丁寧に扱われているのがよくわかる
  八栗寺の境内
右手には朱塗りの多宝塔がある
  五剣山をバックに建つ八栗寺本堂 

五剣山は名前の通り五つの嶺が聳え立っていたが
宝永3年 西暦1706年の大地震により
五つあった嶺のうち東の一つが崩壊して
現在の姿になったそうだ
  お寺の情報
第85番札所 五剣山 観自在院 八栗寺
読み ごけんざん かんじざいいん やくりじ
宗派 真言宗大覚寺派
本尊 聖観世音菩薩
開基 弘法大師
創建 天長6年 西暦829年


どうでしょう的情報

ロケ地 
T 本堂前
U・V 大師堂前
   陽だまりの中に建つ大師堂
  帰りはオレンジの車輌
  あのギニア高地みたいな形をした山が
次の屋島寺のある場所だ

13時52分 八栗寺ケーブルカーのりば 発
 
  13時54分 うどん本陣 山田屋 着

四国最北端の旅以来
すっかり香川のお楽しみポイントとなっている
  どうでしようメンバーの座った席に陣取る

日本庭園が美しい・・・
建物は重要文化財に指定されている
  ざるぶっかけ 550円

山田屋のうどんの特徴はなんといっても
その麺のコシと太さ

14時20分 発
第八十四番霊場 屋島寺   
  屋島寺へ向かう

中腹には屋島神社がある
  屋島ドライブウェイ
通行料 往復610円 駐車料含む

下っているように見えるけど
実は登っているという
ミステリー坂 
クルマを停めてギアをニュートラルに入れ
ブレーキを離すと後ろに下がっていく
試す時は後ろから来るクルマに気をつけよう


どうでしょう的情報

ミステリー坂 

奥に見える登りまでいくと
ミステリー坂にならない

番組中でも失敗している
行きの登りよりも
帰りの下り道で試すとわかりやすい
  14時35分 屋島寺ドライブウェイ側駐車場 着
  屋島といえば源平合戦
弓の名手 那須与一が有名だ 
   ドライブウェイの駐車場側から屋島寺に入る東大門
  広々とした境内
おもしろい形をした屋根の建物は宝物館だ
お寺のご本尊の他にも源氏の白旗、絵巻物などの
源平合戦ゆかりの品も展示されているらしい 
  右端にあるのが大師堂
本堂は一番奥にある
 
蓑山大明神
鳥居の前に鎮座する大きなタヌキの像

ユニークな姿がなんともかわいい

ここに祭られている太三郎狸は
佐渡の団三郎狸
淡路の芝右衛門狸と並び
日本三名狸に称されている
太三郎狸は善行を積み
一夫一婦を堅く守ったため
縁結びや子宝成就 水商売の繁盛などにご利益が
あるとして祀られているそうだ

そういえば
水木しげる先生の本で
四国はタヌキ帝国できつねの侵入を決して
許さなかったという話を読んだことがある
  屋島寺本堂
威風堂々といった感じだ

少し中国っぽいデザインだな・・・
それもそのはず
開祖はあの鑑真和上だ
  お寺の情報
第87番札所 南面山 千光院 屋島寺
読み なんめんざん せんこうじ やしまじ
宗派 真言宗御室派
本尊 十一面千手観世音菩薩
開基 鑑真和上
創建 天平勝宝年間 西暦749〜756年


どうでしょう的情報

ロケ地 
T・U・V 東大門前
(ドライブウェイ側の門)

  こちらは仁王門
  おみやげ物屋を抜けて展望台に向かう

店のおばちゃんにイイダコのおでんを勧められたが
山田屋のうどんでお腹いっぱい
うまそうだったが・・・断念!

ここで展望台での行事(?)に使うアイテムを買う
  展望台

「絶景の国」四国の中でも屈指の絶景だろう
  高松市内が一望できる
天気が良ければ瀬戸大橋も見えるそうだ
  「端っこ好き」としては
あの端っこに住んでみたい・・・・ 


ものすごく不便だと思うがw
  ここに来たらやりたくなるのが
かわらけ投げだ
源氏が勝利を祈って陣笠を投げたのが始まりだとか

かわらけ(円盤状の素焼きの土器)をこの展望台から
思いっきり投げる
うまく投げるとフリスビーのようにどこまでも飛んでいく
遠くに飛ぶほど縁起が良いというわけだ

かわらけ 10個200円
 

「ふ」氏はオーバースローで投げていたが
わたしはフリスビーの要領でバックハンドで投げた
かわらけが小さいのでコントロールが効かず
一個真横に飛ばしてしまい危うく「ふ」氏に直撃する
ところだった・・・・

惜しい・・・

・・・ああ

いやいや

危なかった
  朝の寒さが嘘のようなポカポカ陽気

ネコも陽だまりでのんびりしている
  屋島には水族館もある

新屋島水族館
大人1200円

15寺07分 発
  下りのミステリー坂
こちらは登っているように見えて
実は下っている


どうでしょう的情報

ミステリー坂
 下りはVに登場
このあたりで試すとわかりやすい
第八十三番霊場 一宮寺   
  1547 一宮寺 駐車場 着

帰宅途中の高校生たちとすれ違いながら
のどかな畑の中を進むと・・・
  一宮寺の入り口 
 
正面が一宮寺本堂
元禄14年 西暦1701年に再建された

本堂の左手に「地獄の釜」と呼ばれる小さな祠があり
そこに善人が頭を突っ込むと境地が開け
逆に悪いやつがやると頭が抜けなくなるという伝説がある


夕暮れが近づくおだやかな冬のひととき・・・ 
  こちらが大師堂
  お寺の情報
第83番札所 神毫山 大宝院 一宮寺
読み しんごうざん たいほういん いちのみやじ
宗派 真言宗御室派
本尊 聖観世音菩薩
開基 義淵僧正
創建 大宝年間 西暦701〜704年

どうでしょう的情報
ロケ地 
T・U・V 本堂前

一休さん スーパーマン状態

16時09分 発


今日はここで打ち止め
  どうでしょう的情報
この交差点もVの一日目の終わりごろに
登場する
  午後4時を過ぎたら宿探しだ

ビジネスホテルを探して高松市内へ
 
  16時45分 東横イン 高松中新町 着
  シングル 一泊4980円
駐車代 500円 


窓を開ければ高松市内の夜景が・・・
見えなかった

見えるのはエアコンの室外機だけw

部屋は綺麗で機能的なのだが・・・

備え付けられている壁時計が
一時間近く遅れていて
危うく夕食の集合時間に遅れるところだった
  ホテルのフロントに壁時計の電池を交換するように
伝えて高松市内へと繰り出す
   頭上には・・・巨大イカ
  20分ほど歩いてホテルで勧められたお店に到着

骨付き鶏 一鶴


高松は鶏肉が名物らしい

右 おやどり 980円
左 ひなどり 870円


おやどりはスパイシーで歯ごたえあり

ひなどりは柔らかく味付けもソフト
  このあたりはそれらしい地酒もなく
食べ物も瀬戸内海沿いということで
海の幸が多く広島とほとんど変らないようだ


 
ホテルへ向かいながら回り道をして散策する

高松のどこまでも続くアーケード街は

活気にあふれている

アーケード中央の広場は天井がドーム状になっている
  ふと見つけた赤提灯に誘われる

割烹料理 友釣

釣り仲間の集う小さな酒場といった感じだ
広島の「たかはし」という名の釣り師の話を
ご主人に熱弁された

家庭的な料理を肴に高松の夜は更けていく・・・