第四日目 2010年5月18日 「人の偉業を見た 竜飛岬・そして北海道へ」
竜飛岬→青函トンネル記念館→青森フェリーターミナル
→函館→道の駅 しりうち
 
  2010年5月18日
5時30分 起床

今日の車窓

天気は・・・曇ってるなぁ

6時00分 発
  今日は津軽半島の端っこ
竜飛岬に向かう

竜飛岬行きはオプションだったのだが
行けるだけの時間の余裕がある

・・・行っちゃおうw

その後
最後の目的地
北海道最南端 白神岬に向かうため
津軽海峡をフェリーで渡る
  道路を風雪から守る柵 

雪国の人からは
「それがどうした?」と言われそうだが

こんなものでも珍しいのです
   青森市内に入る
  青森ベイブリッジを通過

橋の手前の交差点で
車線を間違えて
ベイブリッジの側道に入ってしまい
左折・左折で回り込んで
やり直すハメになった

前を走っている日通さんも
品川ナンバーで
やはり同じように
車線を間違えて側道に入り
一緒に回り込んだw
  おお!
でっかいイカ徳利? (違)
  青森市内を抜けると
そこからしばらくはこのような
二車線幅の道路が続く


軽自動車だから
何の問題もないが
歩行者もいるし
大きな観光バスとかは辛そうだ
  二車線幅の道を抜けると
海岸線に出る


左側の土手の上には
JR津軽海峡線が通っている
  海側には
帆立貝漁の作業場が立ち並んでいる
  時々このように
積み込み作業をやっているので
通行時はご注意を


帆立貝の殻は
ここから広島に運ばれて
牡蠣の養殖に使用されている
  竜飛岬のウェルカムモニュメントが
見えてきた
大きな風力発電用の風車の羽根を
モチーフにしているようだ

力入ってるねぇ〜
  いかにも漁師町らしい風景の中を
進んでいく・・・ 
  素掘りのトンネルを抜ける
ここから先は海沿いの一本道
  9時00分

龍飛崎灯台下の駐車場  着


降りて歩き出すと
お土産物屋のおばちゃんが
「あとで寄ってねー」と
声をかけてくる

   ・・・・霧が深くて灯台が見えないよ
  海側から霧の帯が
山を這い登ってくる
  灯台へ向かう上り坂の途中
日本海側の漁港が見えた


大きなホテルもある
  龍飛崎灯台

1932年(昭和7年)に建設された
他の灯台から比べると歴史は浅いが
他の灯台が戦争中に破損して
再建されていることを考えると
原型を留めている古い灯台といえる
2006年(平成18年)に無人化された

ちなみに
「竜」飛岬にある「龍」飛崎灯台
どういうわけか「たつ」の字が違う
  海上保安庁の通信施設

ちょっと景色を眺めるには邪魔かなw
  展望台にある案内板

矢印が次の目的地
北海道最南端の白神岬

・・・・だが
霧が深くて全く見えない
   ・・・・これで海が見えれば
最高の観光写真になるんだがw


あ・・・
「龍飛崎」って書いてあるなぁ〜
「たつ」の字はこっちが正式なのかな?

わたくし、こういう細かいところが
気になるひとなのです・・・
  崖から吹き上がってくる風が冷たい
視界が悪いといえなかなかの絶景だ

雄大な景色を前に
「竜」か「龍」かなんて
どーでもいいはなしですな・・・

・・・いや
やっぱり気になるの!
  これは青函トンネルを建設する際
測量を行うために建てられた
三角点・渡海水準点
  海を跨いで測量するためのポイントを
渡海水準点と言うそうだ


  建設基地の跡地を利用した
青函トンネルの記念館があるようだ


後で行ってみよう
  元気なお土産物屋さん

たこ串(200円)を一本買って
お土産を見て回る

「昨日は北海道がよく見えたのにねぇ」
と 言っていた

  ここで買った
さけとば 1000円


店のご主人によると
龍飛の「さけとば」は
北海道のものより品質が良いのが
自慢だそうだ
自身たっぷりなので試しに買ってみた

9時25分 発
  竜飛岬には
おもしろい道がある

9時28分
階段国道 着

 
   ここは日本で唯一の
階段の国道だ


国道なのに階段と言ったほうが
わかりやすいかな

  むかし雑誌で見た写真では
もう少し質素な階段だった

今ではきれいに整備されていた

その雑誌の写真では
ここをバイクで降りて行く
ヤツとかいたみたいけど・・・
今はやっちゃダメですよ
  こちらは階段国道の近くにある
津軽海峡冬景色の歌碑

この歌の中で竜飛岬が登場するのは
2番なので向かって右側に小さく
1番の歌詞の碑が
中央に2番の歌詞の碑が
大きく建てられている


9時30分 発
  海上自衛隊の施設の横を抜け
坂道を降りて
青函トンネル記念館に向かう
   ・・・コテージかな?

それとも別荘地なのか


今はちょっと寒々としてるけど
夏はよさそうだなぁ・・・・
  9時35分
青函トンネル記念館 着
  野外には作業員を乗せて
坑道を走るトロッコや
トンネルを掘る機械の一部が
展示されている
  では
行ってみよう 
  おっ
これはどうやら
坑道の中へ入れるらしいぞ 
  まずは展示ホールを見てみよう

入場料・体験坑道乗車券
セットで1300円
  世紀の大工事と言われた
青函トンネル建設の歴史や
実際に使われた道具などが展示
されている

パイプのようなものは
青函トンネルの構造を示している
  NHKのプロジェクトXや
映画「海峡」 を見て
大変な難工事だと
知っているつもりだったが
実際に展示物を見ると改めて
実感として伝わってくる・・・
  体験坑道に降りて行く
ケーブルカーの駅 


東北の名駅100選に選ばれている
  こちらが坑道に降りて行く
ケーブルカー 
  車体は山岳鉄道のような階段構造

各客席にシートベルトがついている
  操縦席
ケーブルカーなのでとてもシンプル


ハンドルがついているが
たぶんブレーキ操作用だろう
  乗客は前方の窓に張り付いている
男性とわたしだけ

運転席の後ろに座っている
体格のいい女性がガイドさん 
  青函トンネル記念館駅を出発 
  坑道を降りて行く・・・
線路の横には階段がどこまでも
続いている


ケーブルカーの位置をモニターする
ためなのか
「ピコーン ピコーン」と
ビーコンの発信音のような音を
出し続けながら斜面を降りて行く

この音がトンネルの中を
いい感じで反響して
まるで潜水艦のようで
いかにも「潜っていく」感じがする

ワクワクしてくる
  それにしても
すごい深さだ・・・・

もはや入り口の明かりは全く見えない

この斜坑を作っただけでも
すごいと思う


じっと線路を見ていると
ケーブルだけが静止して見える
  体験坑道駅に到着した
斜坑はまだまだ奥深く続いている

このケーブルカーは今でも
保守作業や緊急時の脱出用に
使用されているそうだ
  ガイドさんの概要説明を聞いて
体験坑道に向かう 


ここはなんと水面下140mもの深さに
あるのだ
   こちらが体験坑道の入り口
  ここからは
各コーナーでの自動アナウンスを
聞きながらの見学になる
  展示物はもちろん
建設当時に使用された本物だ

しかも手で触れてもOK


  建設に使われた道具類

こんな大工事でも
基本的には人間の手が掘るのだ
  ダイナマイトを仕掛けるための
穴を岩盤に開ける掘削機械


作業員の人たちは
騒音と息苦しさで
さぞ大変だっただろう
  赤錆びた金具が
コンクリートの壁面を支える・・・
  コンクリート吹きつけ装置

当時はまだ工法が
確立されていなかった
コンクリートの吹き付けを
大規模に採用したのが
青函トンネル工事の
特徴のひとつだった
  大出水時の水没状況 
「竜飛の大出水」として
今も語り継がれている

青函トンネル建設における大きな
試練の時だった・・・・

斜線の部分がすべて水没するほど
すさまじい出水だった
  青函トンネルでは
4度の大出水があった

 
水浸しになったトンネルを
一年近い時間をかけて復旧し
また掘り進む・・・
  水密壁

船の隔壁のようなもので
ここに水密扉が取り付けられ
出水があってもここで食い止めて

トンネル全体が水没しないように
してある
  体験坑道を出て
図で青函トンネルの構造を説明する
ガイドさん 


ただ一本トンネルが通っている
だけでなく非常に複雑な構造に
なっている
  この赤錆びた線路の上を

かつて屈強な男たちが
行き来していた・・・

不可能といわれた難工事

何度も襲ってくる出水事故

それでもあきらめなかった男たちが
この大トンネルを完成させた

ここはただの建築物ではない

わたしはここに
「人の偉業」を見た

♪BGM 「ヘッドライト・テールライト」
by 中島みゆき
  トンネルに沁み出る水は
永遠に止まることはない
現在でも24時間
天井の配管で水を汲み出している

汲み出された水の一部は
ヒラメの養殖に使われているそうだ
  体験坑道駅に戻り
ケーブルカーで斜坑を登っていく

今度は下側の席に座って
底のほうを眺める

じっと見ていると斜坑なのに
線路が水平で
階段のほうが傾いているように
見えてくる・・・・
  青函トンネル記念館駅に
戻ってきた
  ケーブルカーを降りても
すぐには駅から出られない

斜坑の入り口の風門が完全に
閉じるのを待つ

油圧でゆっくりと閉まる風門

これを閉めずに
ホームの扉を開けると
猛烈な気圧の変化が起こるらしい 
  「異次元の体験」などとよく言うが
ここを体験せずして
その言葉を語るなかれ・・・・だ

いやー
来てよかった・・・・

10時36分 発
  11時00分 
途中 
コスモ石油で給油
走行距離 364.1km
給油量 20.2リットル
燃費 18.02km/リットル

おお
18km/リットル台を越えた

11時05分 発
  元来た道を
青森市を目指して戻る


海沿いの道で
列車とすれ違う

八戸〜函館間を結ぶ
789系の特急「スーパー白鳥」

これから青函トンネルを抜けて
北海道に向かうところらしい


フェリーだと2〜4時間かかる
津軽海峡越えも
青函トンネルならわずか25分だ
  12時11分
青森フェリーターミナル 着


また来たぞー
すでに見慣れたこの建物・・・
  今回は
青函フェリーの新造船
「あさかぜ21」で北海道へ渡る

「無謀な旅」の時に乗った
「あさかぜ」の後継船だ
  今回も「ナッチャン」はお預け

いつになったら乗れるんだ?

・・・と、思ったら現在運休中らしい

残念だなぁ・・・
  船賃は14080円 

乗船待ちの位置にトッポを停めて
ターミナルで昼食


14時ごろ積み込みが始まる

ここで有用な情報を入手
「あさかぜ21」にはシャワールームが
あるらしいっ!!
バックパックに着替えとバスタオルを
詰め込む

  トラックの積み込みが終わるのを
今や遅しと待ちわびる

早くシャワーを浴びたいよー

トッポの積み込みが終わると
客室に駆け上がり
シャワールームへ

2つあるうちのひとつはすでに誰か
入っていたが
ひとつは空いていた!!

極楽 極楽・・・・・

やっと旅の垢を落とすことが出来た
  14時35分 出港 
  二等船室の様子

さすがに新造船

バリアフリー構造になっています
  現在地表示のディスプレイもついてる

18.1ノットか・・・
新日本海フェリーの「はまなす」が

27.5ノットで巡航することを思えば
ずいぶんゆっくりだ・・・・
  二等船室の隅っこで寝転び
窓を見上げる

また津軽海峡を渡ってる・・・・
不思議な気分だ

シャワーを浴びたので気持ちよくなって
1時間ほどウトウトする・・・・
  出港して一時間
まだ陸奥湾の中だ
  津軽海峡に夕陽が沈む

・・・あ

あれは・・・・
  彩雲だ

気象学的には
ありふれた現象らしいが
仏教では五色の雲と呼ばれ
また瑞雲とも呼ばれる
とても縁起の良い現象だ

幸先よし!
  函館港が見えてきた
よく見ると五稜郭タワーも見える
  函館山も全景がよく見える

夜景
見られるかな〜
  トッポちゃん
三度目の北海道上陸
  18時25分 下船開始
  とりあえず今日も
目的地に一番近い道の駅を目指す


その前に
大きな街で済ませておきたいことが
ある・・・
  郊外に出るとすぐに発見できた

18時30分

コインランドリー 
 

そろそろ洗濯物がたまってきたんだよー
  洗濯中・・・
乾燥もあわせて一時間ほどかかる 
  ・・・・ので
歩いて近くのDIY店に向かい
レジャーマットを買ってくる
車中泊の際
街灯が眩しいので
これを切って窓を覆うフードを作る

コインランドリーの駐車場で
工作の時間・・・・・
チョキチョキチョキ・・・・



19時40分 発
  すっかり日が暮れてしまった
函館市近辺には道の駅がないので
計画通り
目的地に一番近い道の駅を目指そう

・・・・とすると知内だな

  左側は海のはずだが
真っ暗でなにも見えない

20時57分
道の駅 しりうち 着

23時ごろ就寝

明日は北海道最南端 白神岬
どんなところなんだろう・・・・・

・・・zzzzzz