第五日目 2010年5月19日 
「最南端は寒風・五稜郭は桜の園」
→北海道最南端 白神岬→松前→五稜郭→函館駅周辺→ホテル
→摩周丸→ホテル
 
  2010年5月19日

5時20分 起床 


鉄道が近いのだろうか
時々長い列車が通過する
音が響いていた

それに駅のホームの
アナウンスのような声も
聞こえていたな・・・・
   明るくなって初めてわかった
道の駅 しりうちの全景

奥に見える物産館の後ろに
斜めの通路が見える

駅が近いのかな?
  歩いて確かめに行く

やはり駅だった

というより
道の駅の物産館が駅舎を
兼ねているようだ

つまり
駅前で寝ていたってことだな
  ここ知内町は
あの北島三郎のふるさとらしい

歌の印象で函館出身だと
思ってたんだけど・・・


 6時10分 発

北海道最南端 白神岬に向かう
  大間崎到達で
「定番日本の端っこ到達」は
一応コンプリートにした
しかし自分的にどうしても到達して
おきたい端っこの代表が白神岬だ

ちなみに北海道最西端は
尾花岬というところだか
ここは30年前から
車道の建設工事をやっていて
未だに完成していない
とどヶ崎のように歩道もないので
一般人は到達不能
情報によると3〜4年後には
車道が完成するのではないか
とのことなので
出来てからのお楽しみとしよう
   途中
知内温泉の案内看板を発見


開湯八百年!
天然岩風呂!

いいねぇ〜

入浴は「あさかぜ21」で
シャワーを浴びただけだから
ここらでゆっくり湯に浸かりたい
ところだ

後で寄ってみよう
 
知内から山間部に入った
国道228号線は福島町で
再び海岸沿いに出る

覆道をいくつも抜けていく 


さあ
ナビの画面上にゴールの表示が
出てきたぞ


白神岬はもうすぐだ
   「目的地付近です」とナビの
アナウンスが流れたが・・・

どこだ?

・・・えっ?
もしかして
あの「P」?
  6時39分
北海道最南端 白神岬 着 


津軽海峡からの強風が吹きつける
   たしかに
北海道最南端だ


最終目的地に
たどり着いたぞー
  モニュメントがないと
覆道の横に作られた
駐車場にしか見えない


ちなみに
売店も自販機もトイレもないので
行かれる方はご注意を
  こんなところだが
ほぼ想像通りだった
端っこだからって全部観光地化
されてるわけじゃない
風と波とカモメの声と
自動車の通過音を聞きながら
頭の中の北海道の地図に
今いる場所をマークする

7時02分 発
   全目的地到達を果たしたので
アタックツーリングはおしまい

後は気楽な観光モードだ


ここまで来たんだから
松前まで行ってみよう
   松前公園前の観光街
桜祭りも行われているらしいが
朝早過ぎて
駐車場がどこも開いていない

まあ雰囲気だけ楽しもう
  7時16分
道の駅 北前舟松前
 
   ここから松前公園の
松前城がよく見える


7時25分 発
  白神岬から松前に来る途中で
松前温泉の案内看板を
見つけたので行ってみる 


まだ朝早いから
オープンしてないかも・・・

のどかな山間部に入っていく
細い道は桜の花びらの絨毯が
敷き詰められていた
  こちらの桜は葉っぱがある程度
伸びてから咲く
花だけが咲き乱れるのも
きれいだが
こちらのほうが自然な感じがして
わたしは好きだ
 
花は塊になって咲く


寒さを身を寄せ合って凌いでいる
のだろう・・・
   案の定
松前温泉は朝早過ぎて
オープンしてなかった

やはり先ほどの知内温泉を
目指そう


再び白神岬に差し掛かると
覆道の上に白神岬灯台が見えた
   7時50分
道の駅 横綱の里ふくしま
 

おや?
大相撲の地方巡業でも
来てるのかな?
   ここ福島町は
あの横綱 千代の富士
そして千代の山の
ふたりの横綱を輩出した町らしい
記念館の中には
両横綱が修行を積んだ
九重部屋が再現されているらしい

ここも
朝早過ぎて閉まっていたw

7時55分 発
   道端になにげなく展示されている
場違いな物体

潜水艇・・・・?
・・・こっ
これはっ
「くろしお号」ではないか!!

1951年に北海道大学で開発され
マリンスノーを発見・命名したという
歴史に名を刻んだ潜水艇だ

なんでこんなところに・・・
それよりなにより
現存していたこと自体驚きだ

なにげに車窓から写真だけ撮って
後で気がついた・・・

止まってゆっくり見たかったよ〜
   8時18分
知内温泉
 

北海道最古の温泉

  屋外に立てられた
案内看板の解説によると
宝治元年
甲州の城主源頼郷の家臣が
金山を探しに渡道し
湯の里に拠点を置いて
活動していたときに発見され
寛文5年に松前藩の奥方が入湯する際に湯屋が建てられた
明治27年 民間に売却され
現在に至る・・・・とある
 

宝治元年というと1247年
鎌倉時代ですねぇ〜
  ♪温泉だー

 温泉だー♪

長い廊下も早足で w
   おお
なんとも
昭和ノスタルジーな
入り口ではないか
   秘湯 知内温泉

塩化物・炭酸水素塩泉

浴用
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩
関節のこわばり・うちみ・くじき
慢性消化器病・痔・冷え性
病後回復期・疲労回復・健康増進
きりきず・やけど・慢性皮膚病
虚弱児童・慢性婦人病
飲用すれば
慢性便秘・通風・肝臓病にも効果あり


そして
熱い〜!

温泉タマゴの気分がわかった・・・・
  ・・・いろんな温泉に入ったけど
こんなに熱いのは初めてだった
そんなに長い時間
入っていたわけじやないけど
すっかりのぼせてしまった・・・・ 


ロビーのソファーにヘタり込み
大きなのっぽの古時計が
時を刻むのをボーッ見つめる

・・・・静かだねぇ〜
  銭湯なら
ここでフルーツ牛乳だが・・・

なんて思ってたら
ありましたよ
フルーツ牛乳!!!

さすが800年の歴史を誇る秘湯
わかってらっしゃる!!w

手を腰に当て
一気に飲み干す

 9時20分 発
  明日は北海道の友人
おるふぃあんなさんとじぃじさんに
函館で会う予定だ 

グルメなふたりの函館案内に
大いに期待したい

ふたりは登別在住なのに
最初は札幌 次は小樽
今回函館と ずいぶん遠くへ
出向いてもらっている


最初は北海道の広大さを
理解してなかったから
気軽に呼んでしまったのだが

それを知った今は長距離を
わざわざ来てもらうのが
気の毒というか申し訳ないというか
それでも会いに来てくれるのが
ありがたいというかw
   函館山がよく見える

・・・が
これが
函館山の全景の見納めだった
  10時25分

函館で給油
走行距離 256.9km
給油量 14.0リットル
燃費 18.35km/リットル

おお
これくらい出れば上等上等

ハイオクが1リットル142円と
破格の値段だった
ここまで大体1リットル150円前後で
入れてきた
走りながら観察すると
函館周辺はやたらガソリンが安い 

競争が激しいのかな?
   車体が虫の死骸だらけなので
洗車する

広島では見かけなくなった
布スパイラルの洗車ブラシ

こっちのほうがガッツリ
汚れが落ちて
いいんだよね
  函館市内に入る
少しゆっくり観光したい

五稜郭タワーが見えてきたので
行って五稜郭のお堀の周りを散歩
しよう
  10時53分
五稜郭近くの駐車場  着

・・・一昨年と同じ位置に停める

前回は高速道路1524kmを
一日で走破するという暴挙に出て
ここに着いた時は
ナチュラルハイになって大変だった

今回は目標もクリアして
のんびりした気分でやって来れた
  んじゃ
まず「あじさい」で腹ごしらえと
行きましょう

入り口に着くと
ちょうどオープンしたところだった
   しおラーメン大盛 800円

この塩加減は絶妙

北海道のラーメンでは珍しい
細麺をあえて使用しているのが
特徴だ
   五稜郭タワーに入る
土方歳三の像は説明看板が
ついたりしてグレードアップしていた
  おお
春の限定販売か・・・ 


頂いてみよう
  函館櫻ソフト  270円 

一見単なる薄桃色の
ソフトクリーム

一口食べると
ホントに「桜の味」がする

これは美味しいですよ
   五稜郭のお堀端を
一昨年とは反対方向から
周ってみる
   そこは桜の園だった・・・
   散った桜の花びらが降り積もって
まるで雪景色のように見える
   ちらり ほらりと花びらが舞う
桜色の小道・・・
  一昨年とはまるで違う装いを
見せてくれた五稜郭 
かつての激戦地は今
静かに美しく歴史を語っている


今度は冬に来てみたいね
  はこだて海鮮市場 に入る
前回も見た
「函館のくいだおれ太郎」は健在

ここも一昨年に比べると
ずいぶん売り場スペースが
大きくなっていた
  ここで買った
さけとば 1050円

焼きさんまチョコ 315円

お土産用だから
多少ネタの要素が欲しいと
思っていたところだった


12時40分 発
  とりあえず今日・明日の宿探しだ
函館周辺には道の駅がない
それに明日ふたりと合流して
夜は飲みに行くつもりなので
市内に泊まったほうがいいだろう


12時49分
函館駅前の100円パーキング 着
歩いてビジネスホテルを探す

13時05分
ホテル シャローム・イン2
チェックイン
  ちょうどキャンペーン中で
シングル一泊が
なんと3990円 だった
ビンボー旅行なので助かるなぁ

部屋はきれいだし
設備は必要なものが揃っている
なによりアメニティが充実している
中でも長いボディタオル
(石鹸をつけて体を洗うタオル)が
アメニティに入っているのは
初めてだ


ホテルに泊まっていつも不便を
感じるのはボディタオルだ

神戸のちょっと高級なホテルでも
小さいスポンジのようなものが
置いてあるだけで
これでは背中も洗えない・・・

その点ここは気が利いている
  少し缶ビールを飲んだが
いくらなんでも寝るには
早過ぎる

16時ごろ
函館駅付近を散策 
  函館駅にほど近いところで
摩周丸の看板を見つける

まだ入れるかな?
  青函連絡船記念館 摩周丸

摩周丸は
8300総トン 全長132m 幅17.9m
旅客定員1200名
搭載貨車48両
12800馬力のディーゼル機関で
速力18.2ノット(時速約33km)
青森〜函館間3時間50分で
結んでいた
  入館料は500円 
  かつての客席を展示スペースに
改装してある

当時のグリーン指定席と
普通席の椅子がそのまま
展示されている
  フォアードサロン
ここは映像コーナーやギャラリー
喫茶室になっている
  フォアードサロンの窓から
函館山方面を望む 
  これは飾り毛布
当時の客室係の人たちが
乗船してくるお客さんをもてなそうと
船室の毛布を使って
毎回おめでたいものをモチーフに
アートを作成していたという

  「船のしくみ」と題された
展示スペースには
鉄道連絡船という特色を持つ
青函連絡船の構造や
このジャイロコンパスをはじめ
舵輪などの機器を展示している
   無線通信室

このクラスの船にしては
立派な設備だ
それだけ津軽海峡は
厳しいところだという証拠でもある
   操舵台
船というよりバスのようなハンドル
  バウスラスターと
可変ピッチプロペラのコントロール盤


興味がないとなんの装置だか
さっぱりわからないだろうが
お船好きにとっては
思わず操作してみたくなるほど
興味深いモノだ

ちなみに「プロペラ」というと
飛行機を想像されると思うが
船の「スクリュー」も
「プロペラ」の一種であり
正式には「スクリュープロペラ」と
言う
船乗りは略して「ペラ」と呼んでいる
   コンパスデッキに出る

コンパスデッキとは磁気羅針儀
(平たく言えば方位磁石)が
設置されている甲板のことだ
   はこだてドックが見える

おや
海上自衛隊の護衛艦「せとぎり」が
入ってるぞ

  可変ピッチプロペラと主鋲の鎖

可変ピッチプロペラとは
要するにプロペラの羽根の角度を
自由に変えられるというもので
理論上は同じ回転方向で
前進も後退も出来る

津軽海峡は強風などで
海が荒れることが多いので
接岸するときに緻密なコントロールが必要になる
そのときに活躍するのが
この可変ピッチプロペラと
船首に取り付けられた
横向きのプロペラである
バウスラスターだ
   コンパスデッキからは
ベイエリアや
有名なニ十間坂が
一望できる
  ここから貨車を積んで
海を渡った 


船はその当時の重工業の粋を
結集した芸術作品だ
  22年9ヶ月の就航期間に
35493回津軽海峡を渡り
その総距離は400万キロ
(地球100周に相当)に達した

竜飛岬で見てきた
青函トンネルの完成により
その役目を終えた・・・

今は静かにこの函館の港で
眠っている・・・・
  親綱にとまったカモメ 

摩周丸となにを
話しているんだろう・・・
  港内ではどこかの大学の
ボート部らしき人たちが
練習に励んでいた
   函館には路面電車が走っている
広島でも走っているので
街の風景はどこか
なじみのあるものに見える
   広島の路面電車に比べると
全長が短いようだ
「らっくる号」という名前から
たぶん楽にクルクル街角を
曲がれるように
設計されているのだろう
   帰り道
ちょいといっぱい


  サッポロクラシックの生を頂く 

おつまみもこのあたりでしか
食べられないものを
チョイスする

キンキの煮付け 1200円

揚げ物や刺身もあるらしいが
ご主人が「煮つけが自慢」と
断言したのでこれにした

淡白な身の中になんともいえない
旨みが閉じ込められている

美味 美味

本州ではキンキなんて
この値段では
とても食べられない
  黒ソイの刺身 800円

こちらもこの値段では
とても食べられない高級魚
こちらはプリプリの食感に
どっしりとした旨み

お酒は三千盛という岐阜の酒だ
日本酒にうるさい広島人をも
唸らせるうまい酒だった


ほろ酔いで気分よく
ホテルに帰る

たぶん21時ごろ就寝

明日は三人連れで
函館探訪と行こう・・・・

・・・・zzzzz